2022年01月21日

第2回未来人材会議

 経済産業省が、2022年1月18日に開催した第2回未来人材会議の開催資料を公開しました。
 https://www.meti.go.jp/shingikai/economy/mirai_jinzai/002.html

 現状と課題として、以下を挙げています。
1. スキル陳腐化の加速と、人的資本投資の減少
○デジタルやグリーンなどのメガトレンドや技術革新により、スキル陳腐化のスピードも遥かに上がる見込み。生涯学び続けることが不可欠となる。
○しかしながら、日本企業の人への投資はむしろ減少し、個人も自ら学ばないのが日本の現状。
2. 流動性が低く、活力も乏しい労働市場
○日本は、労働市場の流動性が低く、所得が上がらない構造が定着。
○従業員エンゲージメントが低く、今の勤務先への愛着が乏しいが、転職や独立の希望も少ない。
○また、課長や部長への昇進も遅く、ポストに見合った処遇もなされていない。
3. 多様な人材が十分に活躍できていない環境
○日本企業は経営層を始めとして生え抜き比率が突出しており、同質性が高い。
○女性・博士人材・高度外国人・障害者など多様な人材が十分に活躍できる環境がない。

 個別論点として、以下を挙げています。
1. 日本型雇用慣行のあり方
○かつては有効に機能していた日本型雇用慣行を見直す動きが一部の企業で見られるところ、学び直しやスキルを重視し、多様な人材を活躍させる方向で雇用慣行のあり方を考えるべきでないか。
・民間: 人事制度(無限定の雇用契約、単一の給与テーブル、退職金制度、定年制 等)
・政府: 就職・採用活動に関する要請、税・社会保障 等
2. 個人が学び直し、多様な人材が活躍できる環境づくり
○個人が学び直すことの動機付け、学ぶための環境整備をいかに行っていくか。
○多様な人材が活躍するために、企業組織をいかに変革していくか。
・民間: 人事制度(求めるスキル・能力の明確化、現状の社内人材の充足状況の把握スキル・能力に応じた処遇、副業・兼業 等)
・政府: 労働時間・休日、人材開発制度(スキル標準、教育訓練 等)人的資本経営(経営トップの動機づけ 等)

 デジタル社会における人材像として、以下を挙げています。
○デジタル社会においては、全ての国民が、役割に応じた相応のデジタル知識・能力を習得する必要がある。
○若年層は、小・中・高等学校の情報教育を通じて一定レベルの知識を習得する。
○現役のビジネスパーソンの学び直し(=リスキリング)が重要。

 DXを進める企業等におけるビジネスパーソンの人材像(仮説)として、以下を挙げています。
○DXのためには、まず全てのビジネスパーソンがデジタルリテラシーを習得することが重要。
○DXを推進する立場の人材は、変革のためのマインドセットを理解・体得した上で、さらに専門的なデジタル知識・能力が必要。
全てのビジネスパーソン: 小・中・高等学校における情報教育の内容に加え、ビジネスの現場でのデジタル技術の使い方の基礎を学んだ人材
DX推進人材: DX推進のための組織変革に関するマインドセットの理解・体得が必要。
- ビジネスアーキテクト: デジタル技術を理解して、ビジネスの現場においてデジタル技術の導入を行う全体設計ができる人材
- データサイエンティスト: 統計等の知識を元に、AIを活用してビッグデータから新たな知見を引き出し、価値を創造する人材
- エンジニア・オペレータ: クラウド等のデジタル技術を理解し、業務ニーズに合わせて必要なITシステムの実装やそれを支える基盤の安定稼働を実現できる人材
- サイバーセキュリティスペシャリスト: 業務プロセスを支えるITシステムをサイバー攻撃の脅威から守るセキュリティ専門人材
- UI/UXデザイナー: 顧客との接点に必要な機能とデザインを検討し、システムのユーザー向け設計を担う人材

 日本で、異色な経歴を持つ人材を受け入れる職場環境が整えば、状況は大きく変わる気がします。

 「厚生労働省は、今後、雇用保険制度を見直し、求職活動を行わずに、または求職活動を中止して起業した起業家について、その後、廃業に至り、改めて求職活動に入る場合にも、最大4年間まで、所定給付日数の範囲で基本手当を受給できるよう、特例を設ける予定。」とされており、今後、異色な経歴を持つ人材が増えていく事を期待したいところです。
posted by Auctor at 03:38 | Comment(0) | 時事ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする