2021年08月20日

英国が抗体カクテル療法を承認

 英国が、抗体カクテル療法を承認した事を発表しました。
 https://www.gov.uk/government/news/first-monoclonal-antibody-treatment-for-covid-19-approved-for-use-in-the-uk

 抗体カクテル療法は、日本でも特例承認されており、米国でも緊急使用承認がされています。
 https://www.covid19treatmentguidelines.nih.gov/therapies/anti-sars-cov-2-antibody-products/anti-sars-cov-2-monoclonal-antibodies/

 英国での抗体カクテル療法の承認は、以下論文が影響しているかと思います。
○Subcutaneous REGEN-COV Antibody Combination to Prevent Covid-19
 https://www.nejm.org/doi/10.1056/NEJMoa2109682

 米国での緊急使用承認のファクトシートでは、以下の医学的状態またはその他の要因により、成人および小児の患者は(年齢12〜17歳、体重40kg以上)は、重度の症状に進行するリスクが高いとされています。
 - 高齢(例えば、65歳以上)であること
 - 肥満または体重過多(例:BMI>25kg/m2 または、12〜17歳の場合はBMI≧25kg/m2 、または12〜17歳の場合、CDCの成長チャートに基づく年齢と性別の85パーセンタイル以上。https://www.cdc.gov/growthcharts/clinical_charts.htm
 - 妊娠している
 - 慢性腎臓病
 - 糖尿病
 - 免疫抑制性疾患または免疫抑制性治療
 - 心血管疾患(先天性心疾患を含む)または高血圧症
 - 慢性肺疾患(例:慢性閉塞性肺疾患、喘息[中等度から重度]、間質性肺疾患、嚢胞性線維症および肺高血圧)
 - 鎌状赤血球症
 - 神経発達障害(例:脳性麻痺)または医療の複雑性をもたらすその他の状態(例:脳性麻痺医学的に複雑な疾患(例:遺伝性または代謝性の症候群、重度の先天性異常など重度の先天性異常など)
 - 医療関連技術に依存していること(例えば、気管切開、胃瘻、陽圧換気など気管切開、胃瘻、陽圧換気など(COVID19とは関係ありません))。
 その他の医学的条件や要因(例えば、人種や民族)によっても重度のCOVID-19に進行するリスクが高いと判断される場合があります。

○FACT SHEET FOR HEALTH CARE PROVIDERS EMERGENCY USE AUTHORIZATION (EUA) OF REGEN-COVTM (casirivimab and imdevimab)
 https://www.fda.gov/media/145611/download

 抗体カクテル療法でも、重症化や感染を増強させる(ADE: Antibody dependent enhancement 抗体依存性増強)可能性は否めず、今後、英国で抗体カクテル療法が実施された後、どのような状況になるか注視すべきかと思います。
posted by Auctor at 23:27 | Comment(0) | 時事ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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